今回は、我が家が集合住宅に住んでいた頃に出会ってしまった、困ったご近所さんのエピソードと、どうやって解決していったかという体験談です。
ご近所さんのとんでもないふるまいに悩まされているけれど、どうしたらいいか分からない人
私たちが悩まされたのは以下のとおりです。
- 「道路族」ファミリー
- 言い争いが日常の新婚さん
こういった時はまず管理会社に相談するのが定石ですが、何度相談しても変わらない場合は困りますよね。
私の場合は、気分転換に入りびたるようになった「地域の憩いの場」で世間話の感覚で相談しました。すると、近隣の住人さんも同じことを思っていたところから事態が急転し、結果的に解消されました。
近所づきあいが希薄になりがちな昨今ですが、やはりご近所の困りごとは地域の力で解決していくことが大事なんだなと思った出来事でした。
道路族が入居してきた!
どんな人達だったか
私たちが住む集合住宅の、隣の棟に入居してきた親子4人世帯。
いかにも「すでに持ち家はあるけど、転勤で家族みんなで来ちゃった☆」…というような感じでした。車は2台ともお値段張りそう…
(下のお子さんがまだ小さかったので、家族帯同はやむを得ないことだと思います)
夫婦は、見た目はまじめな清楚系。しかし上のお子さんはすでに結構やんちゃそう。
そして、「家族みんな最低限のあいさつすらしない」時点で嫌な予感はしていました。
最近では集合住宅によっては「住人どうしでもあいさつはしない」という文化があるとも聞きますが、ここでは住人どうしあいさつするのが暗黙の了解でした。
また、地元の子供たちも地域の人にはあいさつをし、夕方の防災無線のアナウンスが鳴ったら家に帰るのが当たり前というところでした。
「道路族」が集合住宅にやってきた!?
最近よく話題にあがる、住宅地にいる「道路族」がそのまま集合住宅に引っ越して来たらこうなった!という感じでした。
- 共有部分や駐車場や道路で遊ぶ!
- 外が暗くなるまで遊ぶ!→夏場だと夜7時半まで!
- 共有部分でお菓子を食べ、ごみは放置!
- 共有部分で騒ぐ!走り回る!!ボールを投げまくる!!!
- 親もいっしょにやる!!!
(まともな親は最初から運動公園に連れていくんだけどね)
言い争いが日常の新婚さんが入居してきた!
どんな人達だったか
先ほどの道路族ファミリーが来てから1年弱経ったころ、今度は新婚夫婦と思われる男女2人が入ってきました。
見た感じは、ごく普通の今どきの若いカップルです。
どんな言い争いだったか
夏の終わりの夜、空気も涼しくなってきたので窓を開けて過ごしていました。すると…
ちょうど日付が変わる時間帯に突然、言い争いを始めたのです。
そこの部屋も窓開けっぱなしだったため、声がよ~く聞こえました。
(というか、こういうのが丸聞こえなのは恥ずかしいと思わないんだろうか…)
そしてさらにヒートアップして、外に出てやり出しました。
こういった声がその後何度も聞こえてくるので、内容をよくよく聞いてみると毎回同じパターンでした。
- 妻が夫に不満を言う
- 夫が適当に流す
- 妻が不満に思って騒ぐ
- 耐えかねて夫が応戦する
- 妻がさらに大声で叫ぶ…
夫婦がやって来て2か月ぐらい経ってから言い争いが始まり、以降だいたい週に1回のペースで聞こえてきました。
真冬の寒い時期には窓も閉めているし、さすがに外でもやらなかったのでそんなには聞こえてきませんでした。
しかし、翌年の春には深夜どころか真っ昼間から外に出てするように。
さすがに頻繁だったからか、そのころまでには何軒かの住人さんが去っていきました。
また、他の住民さんも管理会社に苦情を出したようで、騒音注意のお知らせチラシが立て続けにポストに入っていました。
そして私たちはその年度末に転勤になり、この集合住宅から去ることになりました。
【番外編】困った住人だけど長居はしなさそう…
実は同じころ、あと1軒困った住人に出会いました。こちらは、うちの真隣でした。
家族ではなくルームシェアという感じで、私たちが去る2か月前に入ってきました。
毎週末に自分たちでホームパーティーをして、いい感じに気分がよくなって大きな声でおしゃべりしするわ、ギターかき鳴らして歌い出すわとなかなかのやらかし具合です。
さらには、エアコンの暖房をガンガンかけまくっていたのか、室外機からと思われる低周波音が壁伝いに伝わってくるのにも悩まされました。
家具をほとんど置いてなかったのか、話し声がものすごく反響して我が家に聞こえてきました。
そして、私はこんな仮説を立てました。
もしかしたらこの人たち、3か月とか半年経ったら任務終了で退去するかも!!
実際に、この辺りにはウィークリーマンションやマンスリーマンションはありませんでしたから、こういう住み方もありうるのかもしれません。
そうなると、週末や深夜早朝ににぎやかすぎるのは嫌でしたが、何年も居る訳ではないだろうから割り切るのも一つの方法だなと思いました。
- 相手が「短期間で去りそうな人」と分かれば、あえてスルーするのも一つの方法
- 家具を置かない部屋は、声や生活音がよく響くから気をつけよう!
私がとった対応とその後
「道路族ファミリー」はあいさつをしない時点で常識は通じない可能性大だし、「言い争いが日常の新婚さん」は下手に刺激すると後が…
そう考えて、両方の件を地域の憩いの場で話すことで発散しました。解決の糸口を見つけることにしました。
この記事では、最近(特に地方で)増えてきている「空いたテナント・古民家・公共施設などを有効活用した地域住民の交流の場」を指します。地域文庫やカフェの機能を持たせているところが多いです。
これから述べる憩いの場もまさしく「地域文庫カフェ」で、子育て世代の親子を対象にしたおはなし会や、異文化交流・地域おこしをテーマとした講演会などのイベントも開いているところです。
地域の憩いの場で話してみる
「道路族ファミリー」の子どもが毎日外で夕方暗くなるまで遊ぶため、部屋にいて窓を閉めきっていても安らげないと思った私。
そこで、学校が終わって帰宅してくる少し前に出かけるようになりました。
行先に選んだのは歩いて行ける距離にある、いわゆる「地域の憩いの場」でした。
「地域の憩いの場」というと、古参の住人ばかりで新参者は入っていけないというイメージがありますが、ここの地域は幸い工業団地が近くて転勤で来る人が多かったので、ハードルが低かったです。
地域情報誌でもたびたび取り上げられ、「新旧の住人も、近隣の町に住んでる人も、観光で立ち寄った人もみんないらっしゃい」というスタンスだったので、気楽に行くことができました。
家に閉じこもってネットを開いていても得られない「その地域ならではの情報」から、ライフハックや今日の晩ご飯のおかずまで、なかなか楽しませていただきました。
ちなみに、ここの憩いの場はあまりに居心地がよかったので、リサ緒家はこの町を離れて数年経ちますが今でも時々訪れています。
何度か通ううちに、運営・協力している方々とも仲良くなり、その中にはうちの集合住宅の近所に住んでいる方もいました。
そこで、雑談がてらこれらのできごとを話してみました。
運営・協力している方々は地元の学校や地域に顔のきく人ばかりで(そうでないと運営や協力できないよな…)、実際に近所の人の中には心配で警察や学校に相談した方もいたことを知りました。
「道路族ファミリー」のその後
憩いの場の運営者さんは学校評議員もされていた方だったので、「道路族ファミリー」の件はきちんと学校に話してくれ、学校からしっかり指導が入ったと後に聞きました。
その後は、集合住宅の共有部分で遊ぶことはなくなりました。
「言い争いが日常の新婚さん」のその後
近所に丸聞こえの夫婦の言い争いが始まって約半年経った頃から、パトカーが巡回するようになりました。
そして、私たちが去った約3か月後、この方々が入居してちょうど1年で去っていったと聞きましたが、最後の最後まで言い争いは絶えなかったそうです。
大家さんや管理会社から出ていくように言い渡されたのか、それとも全く違う理由なのかはわかりません。
この問題については、結局本人たちが集合住宅から出て行ったことで解決しました。
まとめ
どうしても集合住宅で、そこ自体の自治会がない場合だと地域とのつながりが薄くなりがちです。
(自治会があったらあったで、相談してもうやむやにされたり結局泣き寝入りになりそうだけど)
また、逆に近所づきあいがわずらわしくて、あえて地域に溶け込まない暮らし方を選ぶ方もいらっしゃるでしょう。
もし、当時私が地域とつながらずに暮らしていたら、嫌な思いを残したまま引っ越していったと思います。
憩いの場でひと時でも心穏やかに過ごせたこと、地域の方々と出会ってご縁ができたことで、もやもやしていた日々が楽しい日々になりました。
結果として、地域からの働きかけでいい方向になっていきましたし。
さらに、この町を離れてからは「私たちの心のふるさと」として、里帰りするところができたのです。
そういった意味でも、地域とのつながりは大切だと感じた出来事でした。
ここまでお付き合いいただき、ありがとうございました。
- 集合住宅暮らしだからこそ、近くに地域の憩いの場があったら行ってみよう!
- 何度か行って顔見知りになったら、雑談がてら困りごとを話してみよう!